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舞台「夏ノ夜ノ夢」雑感(ネタバレアリ)

3月13日月曜日 日生劇場

シェイクスピア原作の本舞台。主演に尾上松緑氏。脇を固めるメンバーも 村井国夫、河合我聞、佐藤江梨子、海東健と、盛り沢山。原作はこちら等を 参項頂ければ、話を進めやすい。

今回まず思ったのが、これが芸能人の仕事か、と言う事。 今回、完全な役者というよりは、芸能、バラエティ方面に多岐に活躍されている若い方々が多く出演されて いた訳だが、それでも十分にプロの舞台を見れたという気分になれた。 ただ単にバラエティ出て面白い事言ってたり、 地方行って美味しいもの食べたりしてるだけかと思ってたが、これはかなり印象を覆された。 映画やドラマで出ていたりするのは稀に見たりするものの、実際、生で目の前で見るととても印象が変わる。 自分には演技に対する心得もなければ、専門的な知識も全然ないが、 それでも、この舞台に生半可なものは感じなかったし、芝居を十分に楽しめたと思う。 この中に我等が保田さんが、決してちょい役でなく、しかもある程度重要な一員として加わっていた事 は、非常に光栄で、未来ある事だと思えてならない。

肝心の保田さんの芝居だが、十分だったと思う。 年も一個違いで友人役の佐藤江梨子氏に若干水を空けられていた事はショックだったが、 二年前より、普通に、役者として舞台に立ててたと思う。最後らへんで全員で踊る部分の中で、 少しだけ、保田さんソロダンス!という部分もあったが、そこ以外では、特に歌も踊りもなく、 前回羅生門よりも純粋に、女優としての力量が求められていたと思うが、 それを難なく果たせていた事は、役者として今後に繋がるのではないだろうか。

途中、かねてより話題だった、保田さんキスシーン!があったが、 比較的遠い席ということもあってか、別段、大きなショックを受ける事もなかった。 劇開始暫くの後だったが、どうにも私の頭は、いつもの保田さんを見る目から、 女優、保田圭を見る目にシフトされていたらしい。恐らく、今後メディアで保田さんが後日談として そのことを語る場面が来れば、私は大いに凹む事が容易に想像が付くが、 今はまだ特に何も感じないのは、保田さんがヘッポコな演技をしていなかったと言う事の 証明になるかとは思う。ただ別の意味で気になったのは、ハローで演技が上手い、とされて いる人たちでも恐らく、普通の舞台では脇役を務めるのが精一杯だろうという事。 その意味では今後日程が発表されている、ハローのメンバーの数々の外部の舞台出演は、 困難を伴うだろうが、楽しみでもある。

さて、劇の内容だが、途中までは流れもよく楽しめたが、終わり30分くらいが 助長のような気がして、どうも釈然としない。劇の軸として、男女二組の恋愛を妖精パックが いたずらしながら最後はパッピーエンドという流れがあって、サイドストーリー的に、 国の公爵と女王の結婚式で芝居をする為に、職人達が芝居を練習して、最後に披露するという流れが あるが、恋愛のドタバタはラスト30分くらいを残して完結してしまう。 最後は結婚式で芝居が披露され(その場面はその場面で十分に面白いが)、どうもそこが 本編とは剥離した内容に映って仕方なかった。そして、その結婚式の最後に 男女二組や妖精パックも交えて大団円で締めて、パックが街に出る決意をするという流れで終わるが、 どうも、劇の中心であったはずの男女二組の恋愛劇が、最後の方はどっか行ってしまっている様に 見えてしまったのが残念。

ただ、羅生門は浅丘ルリ子という大御所が主役!という形で ドンと構えていた感があったものの、今回は主役の尾上氏の若さと言う事もあってか、 役者全員で作っているような舞台に見受けられたのが良かった。保田さんはこれから5月にも東京で 舞台に出させて頂くが、次回はこれまでとは違い、劇団の舞台という事なので、 より演技に磨きのかかった保田さんと、演じる事からさらに演劇に一歩踏み込んだ保田さんを 是非、拝見したいと思う。

(06/03/14)

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